九高の四季

ブログの噺

「おすそ分け」

 あるクラスで担任の先生が朝のSHRに行くと、教卓の上に段ボールがのっています。

 「いったいこれは何だ?」

 近くの生徒が質問にこたえました。

 「副担任の〇×先生へのお誕生日のプレゼントです」「これが?」「そうなんです。先生、ご足労をおかけしますが、〇×先生を呼んで来てもらえますか」「うーん。仕方がないなあ」

 というわけで、担任の先生を「使い走り」となって、お誕生日をメデタク迎えた先生が教室に現れました。そして、段ボールの「プレゼント」を開けるとビックリ。中には何と、豆腐・カマボコ・こんにゃく・納豆がぎっしり詰まっていたのです。

 「先生、お誕生日おめでとうございます!」「・・・・・・」「ボクたちのほんの気持ちです」・・・段ボールいっぱいぎっしり詰まった、ものすごい「ほんの気持ち」でした。相撲部屋でちゃんこ鍋を作れそうな材料とボリュームです。

 「ありがとう」

 先生の戸惑いながらも嬉しそうな表情が生徒の爆笑を誘いました。

 先生は段ボールいっぱいのプレゼントを職員室に運びながら、心を悩ませました。

 (さて、この大量の食品をどうするかなあ。動物園の象じゃないしなあ・・・。もっとも、象はあまりこんにゃくや納豆を食べないか)

 このプレゼントには、誕生日の数日前に「首謀者」の一人から「先生、楽しみにしておいて下さい」というほのめかしがあり、先生はただならぬ予感に脅えていたのですが、まさか「支援物資」のような形で大量の食品が贈られるとは考えてもいませんでした。

 しばらくして、職員室のコーナーにある給湯室の前のテーブルにその贈り物を並べられて、こんな張り紙がありました。

 「一人ではとても食べ切れません。どうぞご自由にお持ち帰り下さい」

 「おすそ分け」というのにはあまりにも大量の物資の数々に、冬も間近な給湯室前の空間が、いつもよりもっとホットな雰囲気になりました。

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