九高の四季

九高の四季

2016年の記事

  • 2016年09月15日ブログの噺

    「原状復帰」

     久しぶりの噺です。

      長い夏休みが終わって、体育祭も無事終了し、新学期の授業が本格的に始まりました。

     先ずは、教室での集団生活の基本を取り戻すことが大切です。

     といっても、「チャイムでの着席を厳守する」「あいさつをきちんとする」「集中して授業しっかり受ける」という程度のことを確認すれば、「学校生活一筋10年以上」のベテランばかりなので、高校生にとってすぐに「原状復帰」が可能なはずです。

     ところが体育祭の前、すなわち始業式が8月末に行われた頃には、もっと基本的な段階の「復帰ステップ」が必要な生徒もいました。

     「明日の授業は何ですか」「時間割表を見なさい」。この程度の質問は、さして驚くほどのものではありません。

     「今日は何曜日ですか?」「カレンダーを見なさい(!)」「今、何時ですか?」「時計を見てごらん(!!)」

     時間の感覚を取り戻す必要のある、異次元空間で夏休みを過ごした生徒もいたようでした。

     体育祭の数日前には天候が不順な上、台風の突然の発生もあり、行事の実施についてずいぶん心配しました。職員室で悪天候を話題にしていると、それについてのある体育の先生の、こんな大らかなコメントが聞えてきました。

     「まあね。雨も降るさあ」・・・先生の魂は、まだまだ原状復帰の途中の段階にあったようです。

      体育祭が終わって、校舎内で顔見知りの生徒とこんな会話をしました。「先生、お久しぶりです」「久しぶりだね。元気にしていたかな?」「ええ、夏休みは部活動にがんばりました」「そういえば、いよいよチームの主力になる学年だからね」。話をしているのは、運動部の2年生です。

     「これから新学期の授業が本格的に始まりますね」「うん。行事が終わったらから、ついにね」「先生の英語コミュニケーションの授業は、とても分かりやすくっていいです」「そうかい。ありがとう」

     生徒が立ち去った後、ふと思いました。(でも、待てよ・・・)。よく考えると、この生徒は今年度、「英語表現」を教えている生徒でした。・・・「英語コミュニケーション」を教えていたのは、去年のことです。自戒を込めて、胸の中でつぶやきました。

     (生徒も先生も双方、「原状復帰」を完璧にするために、さらに気持ちの引き締めが必要だな)

     

     新学期のスタートは、学内にまだまだ落ち着かない雰囲気が漂っていることがあります。そのため、昼休みの校内の巡回をしていたある先生がこう言いました。「海上保安庁の巡視船が、領海及び接続水域の警備にあたっているようなものです」

     これに対して、ある生徒いわく。「まるで通り魔のような校内巡回ですね」

     それぞれの立場で考えると、ずいぶん事象の捉え方に差があります。これも「原状復帰」の段階的なステップのひとつなのでしょう。

     さらに、ある先生は、生徒からこんな相談を受けました。

     「先生、新学期が始まって何か落ち着かないんですよね。精神を統一するってどうやったらいいですか」「うーん。統一を精神してみたら」「・・・・・・?」

     このような禅問答のようなやり取りが重ねられるうちに「原状復帰」が完了し、「いつもの学校生活」が軌道に乗っていくのです。

  • 2016年07月22日その他

    【読書感想文】最優秀賞が決定!!

    読書感想文の最優秀賞が決定いたしました。

    最優秀賞1年6組 藤嶋 晴(東光中学出身)が書いた

    『サブキャラクターから学ぶ』という作品です。

    下記に全文を載せていますのでご覧ください。

    『サブキャラクターから学ぶ』

    私はおちくぼ姫を読みました。北の方という継母や、実の姉妹などの中納言一家からひどいいじめを受けていたおちくぼ姫を、恋に落ちた右近の少将が助け出し、最後は中納言一家と少将一家とが仲直りして幸せな雰囲気で終わった、というストーリーでした。なんとなく少女漫画にありそうな話で、途中ハラハラした時もありましたが最後はハッピーエンドで終わり、とても楽しく読むことができました。ただ、私はこの小説のおちくぼ姫を助けるまでのロマンチックなストーリー展開より、この展開にかかわったある一人の人物に目が行きました。その人はおちくぼ姫の乳姉妹で、名を阿漕といいます。彼女はおちくぼ姫を支え励ましていた存在で信頼されていました。私はそんな彼女の行動に感動しました。

    まず、一つ目に、周りのことを考えて行動することです。この小説が書かれた平安時代には、結婚が決まり次第、三日間夫が夜に妻のもとへ通い正式に結婚をする、というしきたりがありました。またそのしきたりの時、夫への洗面やおもてなし、最後の夜に夫婦となるために食べる三日夜のもちなど準備しなければなりません。そのような準備はだいたい事前に行い用意しておくものですが、おちくぼ姫をのけ者扱いし一人家に残したまま中納言一家が外出をしていたので、そのような準備は一切なく、なにもない状態でおちくぼ姫と少将はしきたりを行おうとしていました。しかしそれでは困るだろうと阿漕が考え、いろいろな手段を使い、あっという間にすべての道具や食事を一人で準備していました。そのおかげで無事二人は夫婦となることが出来ました。

     二つ目に、頭の切れの良さです。北の方に少将と隠れて出会っている事が気づかれた場面では、おちくぼ姫が小屋に閉じ込められ、さらに北の方の親戚で女遊びが激しい中年の典薬の助との結婚が決められてしまいました。それにひどく落ち込み怖がっていたおちくぼ姫を阿漕は励まし元気づけ、何とか結婚を阻止する方法はないものかと考え、典薬の助を小屋の中に入れさせないために小屋の中の荷物をつっかえ代わりにするように姫に指示したり、中納言一家が外出したすきを狙って姫を助け出すために少将とお互い使者を出し、やりとりをしたことで、見事に姫を助け出すことが出来たのです。

    これらの彼女の行動を見ていくと、阿漕という人物の能力の高さがうかがえます。いつでも臨機応変に対応し、先を見て行動すること、正確な判断を下すことで、正しい方向へ導いてくれます。

     このような彼女の能力はこれから社会に出ていく私にとって必要不可欠なものだと思います。この機転の良さは社会においてかなり重要視されるのではないでしょうか。私も彼女のその能力を見習いたいです。そしてこの能力の他にも見習いたいことがあります。それは、自分の行動に対して自信を持つことです。

     先ほども書きましたが、彼女はおちくぼ姫を北の方からの理不尽な罰から逃れさせることに成功しました。周りと連携しながら彼女が様々な作戦を立て、その作戦を実行したところも素晴らしいと思いますが、それよりもその作戦で姫を助けられると思えたところが彼女のすごいところだと思います。これは、自分に絶対の自信がないとできません。そしてこの自信を持つためには多くの知識と経験が必要になります。それを兼ね備えた彼女はある意味最強と言っていいと思います。

     今まで書いてきた彼女の能力は人生の中で必ず必要となる時が来ます。そして、その時が来る前に身に付けておかねばなりません。そのためにすべきことは高校で自分の頭脳、そして人間的な面で成長させることだと思います。それを達成するために充実した高校生活を送れるよう励みたいと思います。

  • 2016年07月21日生徒会活動

    ペットボトルキャップ1学期回収結果【目標年間200KG】

  • 2016年07月14日ブログの噺

    「分離独立」

     クラスで何かの係や役割を決めなくてはならず、誰も「ボランティア」として名乗り出ない時、「最終手段」として、日本古来の決定手段である「じゃんけん」が導入されることがあります。

     「それでは仕方がない。誰も立候補しないならば、全員参加の『直接民主主義』でやるぞ」「えーっ。またですかあ?」

     こう言いながらも、生徒は妙にエキサイトした表情をします。本質的に若者は、スピードくじのように瞬時に結果が出る、ドキドキハラハラの状況が好きなのです。

     「よーし、やったあ!」!「オーマイゴッド!・・・あーあ、負けたあ!!」

     こぶしを用いた熱い戦いが繰り広げられ、その結果、歓喜のためリオのカーニバルのように踊り狂ったり、野球で9回2死から逆転サヨナラヒットを打たれた投手みたいに、ひざをがくっと折ってしゃがみ両手で頭を抱えるなど、悲喜こもごもの生徒の姿を見ると、その身の上にどんな幸福と不幸が訪れたのかと思われるくらいです。

     「まあ、掃除当番の後のゴミ捨て係を決めただけなんだけどねえ・・・」。

     オーバーアクションが見られることを考えると、「意外な結果」が待ち受けているところに、若者好みの「ゲーム感覚」が潜んでいるのかもしれません。決定を何に委ねるかということは、とても微妙な選好性の問題なのです。

     

      ある日、次のような生徒の会話が教室から聞こえてきました。

    「過半数で何かが決まるっていうのは、ある意味、微妙だなあ」「そうだね。数パーセントの差で国の命運が決まるっていうのはねえ・・・」「ジャンケンの方がすっきりするかもね」

     会話は、イギリスのEU離脱をめぐる国民投票の結果についてのようです。会話は続きます。

    「もし家からの離脱か残留を『国民』に問うとしたら、どうなるだろう?」「国民って、この場合君の家族だろ?」「まあ、そうだけど、それでも『全員参加』の直接民主主義による意志決定だからね」「うーん。でもね、家から『分離独立』するのを早まることはないよ」「それはそうだね。嫌でも将来、そうしなくっちゃならないだろうから」「僕の家でも、『進路』に『残留』っていう選択肢はないだろうなあ・・・」

     この生徒たちの、保護者の庇護からの将来の「独立(離脱)」への情勢判断は、迷える大英帝国の将来の不透明さよりも確かなようでした。

  • 2016年06月30日ブログの噺

    「エアコン」

     この頃、少々涼しい気候ですが、夏が近づき蒸し暑い日が続くと、エアコン稼働への待望の声が聞こえてきます。

     「じめじめして快適な毎日だ・・・」。カタツムリやナメクジがこう思う時、人間はあまり同意できません。

     「先生、いつになったら教室にクーラーが入るんですか?」

     エアコンは全教室に設置されているので、これはもちろん、スイッチがいつ「入る」のかという生徒の問いです。

     「そうだねえ。エアコンの神さまに祈ってごらん」

     冗談で言ったら、本当に祈りだす生徒達がいて、「教室での言動には気をつけなくては」と、つくづく思いました。素直な高校生を相手にするとき、表現の自由はやや制限されるようです。

     先日、エアコンをめぐって、ある先生のこんな回答が聞えてきました。

     「教室の空調の稼働のタイミングは、最新の人工知能(AI)が、室温や湿度についてのデータを深層学習で解析し、さらに強化学習を重ねた結果、その判断をもとに人の体感温度で決めるんだよ」「・・・要するに、みんなが暑いなあと思ったら、クーラーを使うってことですね?」「緻密なプロセスを省略して、一言でいえばそうなるかなあ」「・・・・・・」

     実際のところ、エアコンは気温や湿度と教室の状況を判断して稼働させ、「集中制御」するようになっています。もし教室で生徒が自由にエアコンのスイッチを入れ、温度調整までできるとしたら、なぜか厳冬にはアマゾン流域の熱帯雨林、また、真夏にはペンギンが遊ぶのにふさわしい南極のような極端な室温になる恐れがあります。高校生の中には、新陳代謝が激しいせいか、体感温度の「過激派」がいるのです。

     エアコンが稼働開始となってすぐ、学級日誌にこう書いてありました。

     「クーラーが入ってとっても快適♡」

     ところが、数日経つと風邪気味の生徒が現れ、こんなことを言い出します。

     「先生、寒いからクーラーを切ってもらえませんか」

     教室という空間は、一般の家庭と比べれば相当広いスペースなので、なかなか均等に室温を保つことが難しいのです。

     しかも、生徒は同じ座席にずっと座っているわけですから、その置かれた状況における差し迫った「苦情」が聞こえてきますが、ここにも学校ならではの悩みがあります。

     「暑いだの寒いだの様々な声に応えて即座に座席の変更をすると、授業の雰囲気が落ち着かなくなることもあるからなあ・・・」

     生徒の自由に任せて、好きなように座席を移動させるわけにもいかないのも、室温だけではない「授業環境」を大切にすべき「学校事情」のひとつです。

     「環境に適応させるのか、それとも環境を適応させるべきか・・・」

     ダーウィンのように頭を悩ませながら、しみじみと思いました。

     「結局、『温度差』が問題か。エアコンを使うことって、教室内の生徒の『空気』を調整することでもあるなあ・・・」

  • 2016年06月09日ブログの噺

    「プレゼン」

     文化祭で例年、2年生のクラスは展示発表をすることになっています。端的に言えば、各クラスで選んだテーマについて、「調べ学習」をした結果をモゾウ紙にまとめ、教室に掲示するものです。テーマは「文化」「産業」「スポーツ」「人物」からジャンルを選び、その後、サブテーマを各クラスで決定します。今年は「アメリカ大統領選挙」「和食」「大相撲」「ラグビー」「地震」「ディズニーランド」など、バラエティーに富んだテーマが並びました。

     さらに今年は新しい試みとして、この展示に先立って発表のCMというべきか、展示発表作品の紹介のプレゼン大会をすることなりました。これは各クラス3人1組で、パワーポイントの画面を使って行うもので、「あの教室に行って、是非、展示発表を見たい」と聴衆に思わせるプレゼンが求められています。

     あるクラスのプレゼン担当の生徒が、担任の先生にこう言いました。

     「先生、プレゼンで僕達、絶対に他のクラスに負けませんよ」「それは頼もしいねえ」

     確かに彼らのリハーサルを見てみると、DJ並みのボイスで漫才風の掛け合いが展開され、なかなか「素人離れ」したものとなっています。

     「うーん。これならばなかなかいけるかもね」「でしょ?」

     本番が始まりました。リハーサルと比べて、やや緊張気味の面持ちでしたが、「実力」は十分に発揮できたようです。

     パフォーマンスを終えて、生徒と先生の会話が聞こえてきました。

     「いやあ、何とか終りました」「なかなかよかったよ。でも、最初ちょっと表情が固かったね」「思ったより緊張してしまいました」「でも、あれだけのことができたから自信になっただろ?」「そうですね」

     生徒は何かをやり遂げた達成感で満足げな表情です.

     さらに生徒が言いました。

     「これだけ頑張ったんですから、何かおごって下さいよ」

     そんなリクエストを予想して、担任の先生はこんな「回答」を用意していました。

     「うーん。残念だけどね、それはできないんだよ」「どうしてですか」「実はね、今年の夏、選挙に出る予定なので、公職選挙法に触れる恐れがあるんだよ」「18歳になる3年生ならともかく、僕達はまだ選挙権がないからいいでしょ」「近く有権者になる人でも、選挙違反の恐れがあるからなあ」「町内会の役員の選挙でもですか?」「サンギインセンキョかもしれないよ・・・」

     こうしたやり取りで生徒と先生が鍛え合い、「ああ言えばこう言う力」あるいは「生きる力」を総合学習の結果として、しっかり身に付けていくのでしょう。生徒と担任の熾烈なバトルは今後も続きそうです。

     先生がつぶやきました。

     「いろんな意味でプレゼンの時代だなあ・・・」

  • 2016年05月26日ブログの噺

    「鵜飼い」

     先生たちの健康診断が、一年に一度行われます。生徒だけではなく先生も健康を維持することが、健全な学校現場では絶対に不可欠なことなのです。

     健康診断が終った後、職員室でベテランの先生によって、こんな会話が交わされました。

     「別に体の調子は悪くないけど、去年に比べて体重が減っていたなあ。老木がだんだん枯れてきているみたいだ。身長も徐々に縮むし」「僕もね、昨年の測定よりも、ウエストが3センチ細くなっていたよ」「普通は太るはずなんだけど、やっぱり毎日の激務のせいかなあ」「うーん。どうだろうね・・・」

     偶然これを聞いていた、「ダイエット効果」が現れた先生たちが所属している、学年主任の先生が言いました。

     「先生たちには申し訳ないんですけど、最近、僕はだんだん体重が増えているんですよね」。ちなみに、学年主任は担任のクラスがありません。いうなれば、学年の「担任の先生の担任」のような役割です。

     「うーん。頭脳労働と肉体労働の差かなあ」「クラス担任は頭と体と両方のエネルギーが必要だしね」「学年のために、やっぱり重労働しているのが利いているのかなあ」「確かにご苦労をかけていますけど」と、年下の学年主任の先生も困惑気味です。

     ベテランの担任の先生が続けて言いました。

     「たとえば学年主任が『鵜匠』だとすると、クラス担任の僕らは、魚を取ってくわえてもってくる鵜みたいな仕事をしているかも」「それではやっぱり痩せてしまうよ」「『鵜飼い』って、首にヒモみたいなのを結び付けられて、ノドにためた魚を吐き出させる漁だよね」「時には魚を飲み込みたいときがあるだろうけど、自分勝手に飲み込めないからストレスもたまるだろうし・・・」。 

     話は学年主任の先生に不利な方向に進んでいるようです。

     「教室で生徒の相手をしていると疲れてぐっすり眠れるけど、夜中に思い出して目が覚めるのか、ガバッと体を起こすことがあるからなあ」「それはあるねえ」

     会話はさらにクラスの状況に及びました。

     「当然クラス担任として『鵜匠』の役割をしているつもりだけど、鵜である生徒が好き勝手にやるから、ヒモで引っ張られて船があらぬ方向に行ってしまうことがあるね。この前なんか、あやうく転覆しそうになったよ」「しかも鵜の数がやたらと多いからねえ」「とても鮎を吐き出させるどころじゃないなあ・・・」

     傍らでこの会話を聞いていた、別の先生がぽつりとつぶやきました。

     「この学校は長良川か・・・」

     

  • 2016年05月13日生徒会活動

    『九高かわらばん』第3号が出来上がりました!

    【1年生、年間クラス目標決定!!】

    今回の『九高かわらばん』では・・・

    4月12日~14日に行われた宿泊研修で

    担任の先生とクラス全員で話し合って決めた、1年間のクラス目標をまとめてみました。

    これから、全校生徒で九州高校を盛り上げていきましょう。

  • 2016年05月12日ブログの噺

    「緊急救命講習」

     この「噺」も6年目になりました。スタート当初は1週間に2回、ここ数年は1週間に1回更新していましたが、今年度は月に2回程度更新し、少々ディープな話題をお届けすることを目指したいと思います

      先日、2年生を対象に、専門学校の先生と学生の皆さんの指導により、「緊急救命講習」が行われました。

     全体に対して、応急手当の重要性が説明された後、体育館いっぱい20グループに分かれ、講習が開始されます。

     生徒たちが、指導の学生さんを車座で取り囲みました。指導者は数名を除いてほとんど男子学生です。男女別々にグループは編成されていますが、単純な観察によれば、男子よりも、やはり女子生徒を相手にする指導者のほうが、モティベーションが高そうでした。指導する身振り手振りも大きく、そして口調も、爽やかなやる気に満ちています。

    「それはやっぱりそうだろうな・・・」。思わず、何十年も昔の高校時代の、男子クラスの盛り上がらないクラスマッチや体育祭のフォークダンスが胸をよぎりました。

     講習は道に倒れている人の発見から始まり、先ず指導者がお手本を示します

     「傷病者発見!」「しょうぼうしゃ?」と生徒。「違う、違う!しょうびょうしゃだよ。ケガや病気で倒れている人のこと」「初めて聞く英語なもんで」「日本語!」

     指導者もなかなか大変です。さらにこれにいろいろな手順が加わります。

     「もしもし大丈夫ですか!」と反応の確認。「誰か助けて下さい!」と周囲に助けを求め、さらに「119番をお願いします」

     お手本に習って、生徒たちが順番に講習内容の練習を開始しました。

     女子グループは真剣に講習に取り組んでいますが、一方男子グループの中には、コントのような状況にオーバーアクションでワルノリを始めるものも出現しました。

     「ショウビョウシャ発見!誰か助けてください!!119番をお願いします!!」

     「傷病者発見」の想定で盛り上がり、なぜか担任の先生の名前を連呼し始めるグループもいます。

     その大騒ぎを見ていると、担任はこう叫びたい気分になりました。 

     「誰か助けて下さい!110番をお願いします!!」

     それから、胸骨圧迫の講習です。人形の胸の真ん中を「強く、速く、絶え間なく」押す心肺蘇生法の実習が始まりました。

     「やり方を間違えると、肋骨を骨折させることあるから注意して下さい」「ふーん。そうなのか」「できるだけ中断しないことが大事なんですよ」「効果がでるまで、やるんですね」「だけどね、とどめを刺したらだめだぞ」。よく聞くと、とんでもないコメントが飛び交っています。

     最後はAEDの使用についての講習でした。機器の電源を入れ、人形にパッドを貼り、AEDのメッセージに従います。

     『解析中です。離れてください』とAEDの指示。「離れろ、離れろ!」と生徒。『ショックが必要です。充電中です。離れてください』「離れろ、離れろ、感電するぞ!」

     妙に緊張感を覚えて、見ているだけで、AEDを使用されているような気分になりました。

     『ショックボタンが必要です』「ついに電気ショックが炸裂!!」。生徒が叫ぶのを聞いて、しみじみと先生がつぶやきました。「いろいろな意味で、別のショックが必要かもしれないなあ・・・」

      講習は3時間に及び、参加者全員がへとへとに疲れながらも、大変充実した有意義な講習でした。

      担任の先生もやれやれという表情です。若手の先生からこう話しかけられました。

     「講習の内容だけでなく、生徒の動向を知るうえでも、意味深い講習でしたね」「そうだね。こっちの方が時々、心肺蘇生法が必要になりそうだったけど・・・」

  • 2016年04月06日生徒会活動

    決定しました!!

    • 生徒会長 諸隈拓途

    生徒会長諸隈拓途(3年高宮中出身)より、今年度のテーマが発表されました!

         『始道

    新たな気持ちでスタートする意気込みを感じました。

    みんなで力を合わせて頑張ろう!!

    また、会計の高橋昂希(2年席田中出身)<ペットボトルキャップで世界の子どもにワクチンを届けようキャンペーン>においての報告もありました!

    今年度も引き続きご協力お願いします。

    新一年生の力も借りて今年度もたくさん回収しよう!

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