九高の四季

九高の四季

2015年4月の記事

  • 2015年04月30日ブログの噺

    「体と気持ち」

     九州高校には、運動部の生徒だけが集まった「男子クラス」があります。

     今年度、そのクラスの授業を担当することになって、初めて教室に行きました。

     「懐かしいといえば、懐かしい雰囲気だな・・・」

     教室を見渡せば、運動部らしく坊主頭の男子生徒が大半であり、普通科男女共学前の「昭和の九高」が胸によみがえります。

     「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」

     教室に入り教壇に上がる前に、もうすでにあいさつが飛び交います。

     「さすがスポーツマンは礼儀正しいなあ・・・」。とても感心しました。

     「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」「こんにちは!」

     単発の「こんにちは!」がいつまでも続きます。

     リモコンが壊れた無人機「ドローン」のように、「こんにちは!」が、あちらこちらから襲いかかって来る感じがしたので、「級長、それじゃ号令」と、授業開始の掛け声を促しました。

     「起立!気をつけ!礼!!」「お願いします!!」

     まるで怒号のように、あるいはCDラジオ搭載の一体型オーディオ「ウエーブミュージックシステムIII」のように、男子の低音のあいさつが教室の隅々にまで響き渡ります。

     「さすが、ボーズ(BOSE=坊主)だなあ」・・・これが書きたい前フリでした。

     胸にズシリとこたえる音質と音量のあいさつに、ビビっているように見えないように、少し表情を険しくして、いつもより低い声であいさつを返し、自己紹介を始めました。

     「今年度、君たちの英語を担当する○×です。よろしくお願いします」「よろしくお願いします!!」

     やはり、肋骨に響くような音声が返って来ます。後ほど、思いました。

     「毎日こんなあいさつを受けたら、骨粗しょう症気味ならヒビが入るぞ。カルシウムの錠剤を飲んだ方がいいかも・・・」

     自己紹介もそこそこに、授業に入るために、こんな言葉でしめくくりました。

     「部活動に打ち込むためには、学業との両立が絶対必要だ。そして、そのためには、体と気持ちの両方を強化することが大事だと思う。心身を強めるため、練習だけでなく、学習にもしっかり取り組もう」「はい!!」

     やはり、低音の返事がありました。

     初めての授業を終えて、職員室に戻って思いました。

     「こりゃあ、授業の前に少し早く教室に足を運んで、クラスの雰囲気になじんでおかないと。水泳でいきなりプールに飛び込むと心臓麻痺を起すのと同じだ。常にスタンバイOKの「臨戦態勢」で、授業をしなくちゃなあ・・・」

     生徒にだけではなく自らにも、「体と気持ち」の強化を心がけることを言い聞かせました。

  • 2015年04月27日九高の風景

    4月もあと少し!

    残すところあと数日で4月が終わります。

    写真は校内の満開の桜です!!

  • 2015年04月23日ブログの噺

    「心のルーキー」

     今年も、「ブログの噺」を掲載致します。ご愛読下さい。

      

     入学式を済ませたばかりの新入生が、学外での集団宿泊研修を終え、順調に高校生活をスタートさせています。

     昨年まで中学校の最上級生として、部活の後輩から「先輩!」と呼ばれ、「おうっ、何や?」と鷹揚に返事をし、それなりに貫禄を示していたはずの彼らが、高校生として「後輩」になったとたん初々しく見えます。

     ふと、疑問に思いました。

     「このことは、それ以上『初々しく』なりようがない、幼稚園や保育園でも起る現象なのかなあ・・・」

     「年少組」のお友達は、「年中組」のお兄さんやお姉さんに、緊張してあいさつするのでしょうか。

     「先輩、こんにちは」「おう、うちの園についに入ってきたな」「はい。おかげ様で」「ちっちゃい頃にはすぐ泣いて、どうなることやらと思っていたけれど、立派な幼児になったな」「はい。ありがとうございます」「まあ、何かやっかいなことがあったら、いつでも相談に乗るからな」「はい。お世話になります」

     と、こんな、「先輩・後輩」ならではのやり取りが交わされるのでしょうか。

     

     職員室にいると、ホームルームの時間に、担任の先生がクラス全員を引き連れて、学内を案内しています。「迷える子羊」が迷わないように指導する、いわゆる「キャンパスツアー」です。

     「ここが職員室です。うちの学校ではこんな風にオープンスペースになっていて、生徒が気軽に先生をたずねやすいようになっています」「わー。ずいぶん広いなあ」「何人くらいの先生の机があると思いますか?」「百くらいですか?」「惜しいね。だいたい80くらいのデスクがあるかな(正確には75)」

     少なめの数値を答えさせ、多めの「正解」で驚かせるという、「ストラテジー」にやや狂いが生じましたが、素直に反応しながら楽しそうに案内を受けている新入生の姿が、とてもかわいく見えました。

     さらに担任の先生の声がします。

     「こっちを見なさい。これが、クラスの時間割の変更を示す黒板だよ。赤のチョークで書いてあるのが、当日の時間割の中での変更で、白のチョークは別に日からの変更となります。こんな場合は、前の日に先生からちゃんと連絡があるからね」

     「ふーん。そうなのかあ・・・」

      先生の説明に、年がいもなく思わず素直にうなづきながら、独り言で呟きました。

     「新しい年度が始まって、こんな風景を見ると、身が引き締まる思いがするなあ。オールドルーキーとして、今年も頑張ろう」

     毎年この頃に訪れる「心のルーキー」状態です。

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