九高の四季

九高の四季

2014年7月の記事

  • 2014年07月17日ブログの噺

    「雨にも負けず」

     梅雨明けも近づき、これから真夏の太陽がギラギラ輝く、「青春」にふさわしい季節の到来です。

      梅雨も後半に入ったある日、正門で登校している生徒の朝の指導をしていると、突如、「集中豪雨」に襲われました。朝から降り続く雨がどんどん激しくなって、傘をさしているくらいではとても防ぎきれないくらいの雨脚に、わずか5分程度で全身びしょ濡れの状態です。

     「潜水服来てアクアラングを背負って、門立ちをしないといかんなあ・・・」「水泳帽と海水パンツで、生徒に『おはよう』と声をかけてもマヌケですよね」

     実際は、こんなのん気なことを考える余裕はありません。雨のカーテンで目の前の光景が白んでいます。

     「おはよう!」「おはようございます!!」「おはよう!」「おはようございます!!」

     叩きつけるような雨音に負けないように、生徒とどなり合うように朝のあいさつを交わしました。こんな時、学校のあいさつらしい「爽やかさ」などは度外視です。

     「おはよう!HRまであと3分だぞ。そろそろ急いで教室に行きなさい!」「はいっ!!」

     いつもと違って、こんなことを言わなくても、雨に追い込まれるように、生徒は校舎にどんどん駆け込んで行きます。

     すさまじい雨に、高校生の時に学んだ、「It rains cats and dogs」というフレーズが頭に浮かびました。英語にこんな面白い表現があるのですが、本日の大雨は、普通の犬猫の合コンではなく、「101匹ワンちゃん&ネコちゃん大行進のあげく大暴れ」というレベルの激しさです。

     生徒の登校の切れ間に、こんな会話をしました。

     「雨模様の天候で、立候補者が選挙演説をする時には、グレーの背広がいいらしいよ」「なんで、ですか?」「背広が濡れて色が変わって、雨にもかかわらず一生懸命やっている様子が有権者に伝わりやすいからだって」「こんな姿を生徒が見たら、気持ちが伝わりますかね・・・」「どんな気持ち?」「土砂降りの雨の中の門立ち指導は辛いなあ、という」「それじゃ、ダメだね」

     しばらくすると、正門の近くまで生徒を送ってきた保護者の車で「交通渋滞」が起こって、正門前はある種の「パニック状態」になってきました。

     ところが、そんな中でも「職務」について、こんな冷静な指摘がありました。

     「あっ、正門立ちの当番の中で、若手の先生が2名欠けているぞ!」「それはいかんなあ・・・」

     こんな「緊急事態」において、気を引き締めなければならないのは生徒だけではありません。

     「先生たるもの、少しくらいの雨にひるむ『張子のトラ』状態ではいかんな。猫や犬の大群に負けないために、『綱紀粛正』をはからないといけないかもね」「そうですね。今日、『任地』に赴くことを拒否した先生には、しばらくの間、『雨にも負けず 風にも負けず』のロゴが入ったTシャツでも着せましょうか・・・」「シャツを作る実費がかかるのが難点だね」

     ところが、こんな会話も「ムダな抵抗」に終わり、結局、土砂降りはやみませんでした。

     これで今学期の噺はラストです。「充電期間」を頂いて、また2学期から九州高校の話題をお届けします。

  • 2014年07月03日ブログの噺

    「調査と分析」

     火曜日に期末考査が終了し、現在、答案返却とその後の成績処理が行われています。

      今日は女子高校生について、「微妙」かつ「ちょっと危険な」話を書きます。あくまでも「一般論」などではなく、あくまでも「個人の感想」です。・・・とお断りしておかないと、状況においては、相当窮地に追い込まれる恐れもあるトピックです。

     「こんな話題を取り上げるのは、古くなった木のつり橋を、目をつぶりながら渡るようなものかも・・・。間違って踏み抜いたら、崖下に落ちてポニョになるぞ」・・・緊張のせいか「意味不明」かつ時代遅れのコメントが出て来ました。

     たとえば朝、女子生徒の一人が髪をショートにしたり、髪型を新しく変えて教室に現れるとします。すると、すぐにその周囲に友だちが寄って来て感想を述べます。そして、そのほとんどは肯定的なコメントです。

     「○×ちゃん、カワイー!」「カワイー!」「カワイー!」

     その「賞賛」「支持」には、体育祭日和の秋晴れのように、雲ひとかけらのかげりもありません。「カワイイー」「カワイイー」「カワイイー」の山ビコが、ひとしきり教室中に響き渡ります。

     ところが、「女子高校生言動文化総合研究所」の調査と分析によると、その発声やトーンには、心に秘められたニュアンスに応じて、いくつかのバリエーションがあるそうです。

     わりと素直な感じで、「カワイー、カワイー」という声がエコーする時、女子高生のホンネとして、(まあ、いいんじゃない。それほどでもないけどね)というニュアンスが込められています。そしてそんな時には、池に大きなタクワン石を「ドボーン」と投げ込んだように、「カワイイー」という言葉の同心円が、何のためらいもなく大きく広がっていくのです。

     一方、「新しいヘアースタイル」がとても似合っていて、ネタマシイほど「本当にカワイイ」時には、(うーん。まあ似合っているけどね・・・)という、やや冷ややかな感想が心を覆っているせいか、かける言葉の語尾のトーンがやや下がり気味になります。

     さらなる調査と分析によると、「カワイイ」という形容詞は、大変守備範囲の広い言葉で、「アイドル」や「赤ちゃん」はもちろんのこと、「アクセサリー」「小物」などの無生物を対象とし、ひいては「イグアナ」や「ガラガラヘビ」などの爬虫類までもカバーする、「懐の深さ」があります。いうなれば、見る角度によって形を変える多面体のような言葉です。

     ですから、たとえば生活に疲れ果ててボロボロになったオジサンを見ても、なぜか彼女達から、「カワイー!」という声が上がるという不思議な現象が、時として起こります。そう考えると、友だちのヘアースタイルについての『カワイイー』が、どのカテゴリーに属するものかということは、サッカーのオフサイド同様に、大変判定が難しいことでしょう。

     「女子高校生は、『人畜無害』なあらゆるものに対して、直感的に好感を抱くと『カワイイー』と言ったり、嫌悪を感じると『キモイ!』と表現しますしね」「うーん。こんな分析をしているのを知られたら、きっと『キモイ!』と言われるだろうな・・・」

     「総合研究所」の調査と分析は、夏休み中にさらに深められることになっています。

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