九高の四季

九高の四季

2015年の記事

  • 2015年12月17日ブログの噺

    「川下りの現実」

     一年に一度実施される、教科ごとに行われる先生たちの研修旅行で、北原白秋の故郷「水郷・柳川」を訪れた時のことです。

     久しぶりに学校から離れ、「やれやれ」と観光気分を味わいつつくつろぎ、情緒溢れる川下りを楽しんでいると、修学旅行で彼の地を訪れている高校生の一団を乗せた船と遭遇しました。

     「こんにちは」「はい。こんにちは」「こんにちは」

     船上であいさつを交わしましたが、爽やかで落ち着いた雰囲気の生徒達ばかりです。

     「君達、修学旅行?」「そうです」「どこから来たの?」「東京です」「なるほど」

     ブレザーの制服もきちんとした着こなしで、清潔感あふれる印象を受けました。

     それから、ある程度の間隔をおいて、次から次へと高校生を乗せた船がやって来ました。どの船も男子と女子が半数ずつくらいで、礼儀正しいことに感心しました。

     「なかなか感じの良い高校生ばかりだなあ・・・」「少しばかりアカ抜けしていて、都会の高校生って感じがしますよね」

     「隣の芝は青い」というべきか、校外で会う他校の生徒は、とても素晴らしく見えることが多いものです。

     ところが、そんな「品の良い」高校生を乗せた船が10隻くらい行過ぎた頃、今までとは少し雰囲気が異なる船が、遠方の視界に入りました。

     「うん?・・・」「あらっ・・・」

     船がだんだん近づいて来ると、その「全貌」がはっきりしてきました。やって来た船に乗っているのは、少々ワイルドな感じがする男子ばかりで、周囲に漂う空気がガラリとかわりました。

     「こんちは!」「コンチワ!!」「チワ!!!」

     向こうが威嚇するように言うので、こちらもドスをきかせて応えました。

     「チワ」

     男子生徒は口々にワケの分からないことをギャーギャーわめきながら、さらに悪乗りをして転覆しそうなくらい船を揺さぶり始めました。彼らはこちらを、「普通の観光客」あるいは「素人」と、見くびっているのでしょう。

     船頭さんも、「あぶないよ!」と注意しながら、「とんでもないヤツらを乗せる船の担当になってしまったなあ・・・」と、困惑気味の表情です。その光景のあまりにも「サファリパーク」を連想させる様子に、教師としての本能が強く刺激されました。

     「こらっ!いい加減にしないと、船がひっくり返って大惨事になるぞ!」

     ノドモトまで出かかった言葉を、「今日は仕事を離れよう」と考えていたことを思い出し、何とか飲み込みました。

     騒動が行き過ぎて、先生たちと思わず職業的な感想を述べ合いました。

     「さっきの生徒と同じ高校みたいですけど、どの学校にもまあ、いろいろな集団があるみたいですねえ」「うーん。そうだね。あれは教室で扱うとしたら、きっと大変だろうなあ」「そうですね」

     ところが嵐はこれで終りませんでした。しばらくすると、またまた遠方からざわめく声が聞こえて来ました。今度は女子生徒の集団を乗せた船です。

     どんどん接近してきた船の上にいるのは、「イエーィ!イエーィ!」と国籍不明に叫びながら、こちらに向ってやたらと意味不明のVサインをするノリノリのオネエチャンたちの一団です。あまりもフレンドリーで自然児的な態度に、「川下り」がアマゾン川で行われているような錯覚を覚えました。

     「あれもさっきと同じ高校の生徒たちだよね・・・」

     船上で、心なしか顔色が悪く見える、ある先生がポツリとつぶやきました。

     「学校を離れた研修旅行だったけど、何だか現実に引き戻されたなあ。川下りで日常に向き合わされるとは・・・」

     

      これで年内の「噺」はラストです。よいお年をお迎え下さい。 

  • 2015年12月11日生徒会活動

    【生徒会】JR香椎線乗車マナーへの取り組み

    九州高校では、生徒会が中心となりJR香椎線乗車マナーの改善に向けて校内にポスターを掲示したり放送で呼びかけたりしています。

  • 2015年12月10日ブログの噺

    「マネージャーとお母さんII」

     以前に、校外で試合をする際、他校の先生や生徒から、「マネージャー」と間違われて困惑する女性の先生のことを書きましたが、一方、同じくらいの年齢なのに、「お母さん」あるいは「保護者」と思われて、不満を感じている先生についてもふれました。 

     「なぜなのか、まったく分かりませんけど、よく保護者と間違えられるんですよね」「うーん、そうね。・・・先生が、しっかりしているように見えるからじゃない」と、こんなやり取りを書いたことを覚えています。

     ところが先日、修学旅行の引率から帰ったその先生から、わざわざ「喜びの報告」がありました。

     「黒部・金沢・大阪」方面への修学旅行中のことです。

     宿泊先のホテルに着いて、先生が、玄関の外に、「歓迎 九州高校修学旅行一行様」という看板が出されているのを眺めていると、偶然そこにいた一般の年輩の男性のお客さんから質問されました。

     「九州高校って書いてあるけれど、どこにある学校?」

     確かに、「九州」というだけでは、どこの県の高校なのか特定できません。

     「福岡県の高校です」「あら、福岡?ボクは日田から来たんだけどね」

     先生に話しかけたお客さんは、九州以外の県からの人かと思えば、何と大分の人だったようです。

     「そうか。福岡にある学校から、修学旅行でここに来たわけね」「そうなんです」

     と、ここまでは普通の会話だったのですが、ここで質問がいきなり飛躍しました。

     「ところであなたは、女子大生?」「・・・!」

     そのオジさんは、先生を「女子マネージャー」と思わないまでも、「引率の先生」とは、まったく思いつかなかったようです。

     それを聞いて、先生はよろこびました。関西では「おねえさん」と呼びかけると、周囲にいるあらゆる年齢層の女性から反応があると聞いたことがありますが、「女子大生」と呼ばれるのは、全国的に考えても、かなりのインパクトの強いことなのでしょう。後ほど思いました。

     「『元・女子大生』か・・・わざわざ報告してくれたくらいだから、かなりウレシかったんだろうな。でも、そのおじさんは本気で、高校生の修学旅行に女子大生がついて来ると思ったのかなあ・・・」

     この不自然な会話の流れがミステリーとして、季節はずれの蚊取り線香のように、頭の中でいつまでも渦巻く師走の一日でした。

     

  • 2015年12月03日ブログの噺

    「スタンプラリー」

     考査前の学年の指導のひとつとして、「事前にうんと勉強しなくはならない事情のある」生徒を対象に、「スタンプラリー」が実施されました。学校で行う「スタンプラリー」って、いったいどんなものでしょうか?

     学年主任の先生の発案で、対象の生徒が職員の教科担当の先生を訪れ、分らない点を質問したり、また、さらに事情が複雑な生徒は、「どこを質問したらいいか」を質問したり、あるいは、事前に準備されたプリントの問題を解いて、それをもとに小テストを受けるなど「試験勉強」に役立つことをした時、先生から台紙にスタンプをもらって、試験勉強の取り組みをした証拠を残すものです。

     まあいうなれば、小学生の時の夏休みの早朝ラジオ体操のイメージで、勉強の取り組みのきっかけを与えようというわけです。「スタンプラリー」というと、何となく楽しそうに聞こえることころがミソです。

     「参加者」の生徒は、考査前の2週間の期間に、スタンプを台紙に最低5個押してもらわなければなりません。

     「ちょっと幼稚な感じもするけれど、とりあえず勉強の動機付けとしてやってみましょうか」「そうだね。何でもきっかけが大事だから、背中を押してやるっていうのも大切だろうね」「『押すなよ、押すなよ』って言いながら、押されるのを待っていることもありますから」・・・これは、お笑い芸人のパターンです。

     ところが、これが意外と生徒の間で好評というか、中には「ルール」のため「しかたなく」来ている生徒もいるかもしれませんが、職員室のカウンターには昼休みや放課後に生徒の列ができています。

     「なかなか大盛況だなあ」「やってみなくちゃわからないものですね」「これが試験の結果に反映されてくれるといいけどね」

     ある意味、「ゲーム感覚」をともなう学習指導ですが、生徒と先生のコミュニケーションの場として、大いに機能しているようです。その様子を観察していると、やはり若い先生、しかも女性の先生のところに来る質問者が多いようです。

     これを見て、あるベテランの先生がぼやいていました。

     「僕のところには、質問者が少ないなあ。印鑑のかわりに、せっかくキティーちゃんのスタンプを準備したのに。次回は集客のために、もっと作戦を練らなくちゃいけないかもなあ・・・」

     これを耳にした仕掛け人の学年主任の先生曰く。

     「いいえ。同じ手は2度使いませんから」

     さて、期末考査が終了し、現在、成績処理が行われています。「スタンプラリー」の効果はいかに。

  • 2015年12月01日九高の風景

    【デザイン科】スケッチ大会結果発表

    • 大賞・木原慎平
    • 3年最優秀・飛鳥達也

    10月8日(木)各学年で校外スケッチを行いました。

    その時、スケッチした作品を校内にて選考し昨日、受賞者を発表しました。

    受賞者は以下の通りです。おめでとうございます。

    <受賞者>

    大賞

    2年・木原慎平(香椎第3中出身)

    最優秀賞

    3年・飛島達也(城山中出身)

    2年・赤星颯汰(春日東中出身)

    1年・眞武沙月(自由ヶ丘中出身)

    優秀賞

    3年・小野寺由惟(香椎第3中出身)

    3年・辻天果(三宅中出身)

    2年・金井志織(多々良中央中出身)

    2年・香山めい(飯塚第一中出身)

    1年・佃南美(篠栗北中出身)

    1年・伊藤理乃(警固中出身)

    作品を添付しています。ご覧ください。

  • 2015年11月19日ブログの噺

    「冷蔵庫」

     中間考査が終わって2週間ほど経ったある日の放課後、一人の生徒がクラス担任の先生にこっそり質問しています。

     「ちょっとお聞きしたいことがあるんですが・・・」「何?」「えーっと・・・」

     生徒は少し躊躇しているようでしたが、微妙な間のあと、ついに意を決したようにたずねました。

     「先生、考査の個人票はいつ家に送られるんですか?」

     本校では、各学期の中間考査の成績を、郵送でご家庭にお知らせしています。

     「うーん。まあ、来週の初め頃かな」「・・・週末がいいんですけど」「成績をプリントアウトをして、封入する手間があるから、ちょっと間に合わないんじゃないかな」「そうですか」

     それを聞いて、生徒は少々落胆している様子でしたが、その後、その生徒が友だちに話しかけているのが聞こえてきました。

     「残念だなあ。成績票が送付されるのを郵便受けの前で待っていて、親に渡るのを阻止しようと思ったんだけどな」「先生たちもそこのところを考えて、送るタイミングが決められていると思うよ」「うーん。それはそうだよね」

     普通郵便でもこんなアクセス阻止の恐れがあります。もし成績票が手渡しの場合だとすれば、生徒がなかなか保護者に渡そうとしないのは無理もないことでしょう。このことが、職員室で話題となりました。

     「実際のところ、生徒全員がかんばしい成績ばかりじゃないからなあ」「ちょっと季節の早い『紅葉』が見られる場合もありますしねえ」「山が真っ赤になるくらいね。キレイだなあって、感心する心のゆとりはないよね」

     これも季節の風物詩と考えられる、親子の激しい攻防が予想される「情景」です。

     「ところが、正直に親に渡すにしても、生徒にとっていろいろ迷いが生じるようですよ」「人情としては、分らないこともないけどね」「以前に、なかなか成績票を見せる勇気が出なかった生徒が、いろいろと考えたあげく冷蔵庫に入れたっていう話を聞いたことがありますよ」「うーん。それはなかなか奇抜だなあ」

     お母さんが冷蔵庫を開けると、そこに冷たくなった成績通知書を見つけたそうです。

     「あらっ、こんなところに!」

     生徒になぜこんなことをしたのかと問い詰めると、こんな回答がありました。

     「これ以上悪くならないようにと思って」

     これを聞いてあきれたお母さんが、こう言いました。

     「腐敗防止が必要なのは、あんたの脳みその方かもね」「頭を冷やして反省しています・・・」

     さて、期末考査が近づいています。生徒諸君には「冷蔵庫に隠さなくてもいい」結果を期待したいものです。

     

    ※来週は、期末考査期間中のため、「ブログの噺」はお休みです。

  • 2015年11月18日生徒会活動

    【生徒会】九高かわらばん 第1号11/16

  • 2015年11月18日生徒会活動

    【生徒会】東福岡特別支援学校との交流会

    18日(水)生徒会、吹奏楽部が東福岡特別支援学校の皆さんと交流会を行いました。

    交流会では「聴いて・歌って・踊って」元気いっぱい交流しました!!

    終始笑顔の絶えない会となり、生徒たちにとって貴重な時間となりました。

    これからも様々な形で支援学級の皆さんと交流を深めていけたらと思います。

    帰りには手作りのイスやゴミ箱などをプレゼントしていただきました。

    本日は、楽しい時間をありがとうございました。

  • 2015年11月05日ブログの噺

    「体感温度」

     年々、冬の「衣替え」の時期が遅くなっている気がします。本校でも、今週からやっと「冬服完全移行」ということになりました。冬服への衣替えが済んだ後でも、教室で男子生徒からこんな問いが時々あります。

     「暑いから、上着を脱いでいいですか?」「きちんとしたものを、下に着ているならばどうぞ」。この頃、この後に「安心して下さい」と言いたがる男子がたくさんいます。

     日中気温が高くなるのに備えて、男子生徒は着脱可能なように、夏服のシャツを下に着ている場合が多いようです。高校生は新陳代謝が激しいせいか、やたらと暑がる傾向があります。

     「あーあ。暑いなあ。窓を開けろよ」「あけよう、あけよう!」

     北風が吹き荒れる真冬の日でも、体育の授業の後、手であおぎながらこんなことを言う高校生の姿を見る時、同じ種類の生き物と思えないほどです。

     「そんなに暑いの?」「体育でサッカーをやって、グラウンドを1時間走り回ったら分かりますよ」

     分かりたくても、運動場をそんなに長時間走り回ることはムリです。「あつく」なるどころか、途中で心臓に異変が起こり、「冷たく」なって横たわる恐れがあります。

     高校生の「体感温度」は別にしても、「地球温暖化」が進行しているせいか、わが国では、「クールビズ」及び「ノーネクタイ」の期間が年々長くなっている気がします。

     「やっぱり気候が、だんだんあたたかくなっているのかなあ・・・」

     通勤で街行くビジネスマンの姿を見ても、この傾向が大いに感じられます。省エネが「国策」になっているせいもあるのでしょう。本校にしても、先生達の「クールビズ」「ノーネクタイ」が6月に始まって、10月いっぱいまで続きました。

     ところが個人的な話ですが、11月になる前の10月のある朝、冷たい風を首元に感じて、次の日からネクタイを締めることにしました。・・・まるで防寒用のマフラーです。

     「この頃、めっきり朝が寒くなったからなあ・・・。寒ければ着る、暑ければ脱ぐということがいちばん自然だ」

     自分の体感温度を信じて生きていくのが、一番良いのかもしれません。

     「先生。そんなさむーい話をしないで下さいよ」

     教室で授業中、生徒からこんな苦情を言われることもありますが、そんな時、自分の「体感温度」を守るため、去年大ヒットした「アナ雪」のテーマソングのフレーズをそっと心の中でつぶやいています。

     「少しも寒くないわ」

     高校生と大人の間には、トピックの受け止め方にも体感温度の違いがあるのです。

     

    ※来週は、修学旅行のブログ掲載のため、「ブログの噺」はお休みです。

  • 2015年10月29日ブログの噺

    「ちゃくがんてん」

     「先生、本当ですか?」

     秋も深まったある日のことです。駆け寄る生徒のいきなりの問いかけに「何のこと?」と、ある先生が聞き返しました。

     ムリもありません。こんな唐突で性急な質問に答えるのは、いきなり投げつけられたアンダースローの左ピッチャーのスライダーを打ち返すようなものでしょう。

     「どうしたの?」「僕たちの間でウワサになっているんですけど、創立者の先生の像の目が防犯カメラになっているって、本当ですか?」「・・・・・・!」

     生徒の質問についての予想は外れました。進路のこととか、勉強とはまったく関係のない「質問」です。誰が言い出したか分かりませんが、生徒の間で学校にまつわる、こんな「都市伝説」が流布しているようでした。

     正門を通り抜けて数10メートルの、2階にある職員室からちょうど見下ろした場所に、「創立30周年」を記念して学園創立者記念像が建立され、早20年が経ちます。

     「そんなシステムが導入されているっていう話は聞いたことがないなあ。第一、そんな必要はないだろ?」「そうですか。真面目な顔で言い張るやつがいたんですよ」「よくそんなことを思いつくなあ・・・」

     学校現場にいると、高校生の柔軟でユニークな発想には、驚かされることが多いものです。

     「観察力には感心するけれど、まあ、現実的に考えても、そんなことはないだろうね」「やっぱりそうですよね。・・・ある意味では、がっかりだなあ」「そうだね。創立者像の目にカメラとは、『着眼点』はとてもよかったけどね」「うーん。先生もうまいこと言いますね」

     後ほど、職員室でこのことが話題になりました。

     「学園創立者記念像っていえば、数年前、塗装をやり直したり、維持管理のための手入れがされていましたね」「その時、『防犯カメラ』が設置されたという、伝説のモトが生まれたのかなあ」「この頃、セキュリティー強化のため、あちらこちらにカメラが増えているからじゃないですか」

     そういえば、テレビのニュースでも、防犯カメラの映像が流れることも増えています。マンションのエントランスや個人の家のインターフォンにカメラが設置されていることも多くなりました。

     「確かに、銀行のATMの防犯カメラに映った『目出し帽をかぶった容疑者の姿』とかが公表されたりするね」「うーん。犯罪防止だけでなく、安保法制の議論が高まるご時勢だから、『防衛システム』として、そのうち記念像の周辺に早期警戒レーダーが配備されているっていうウワサが生まれるかもしれませんね」「まさか!」

     確かに、若者の柔軟なアイディアと、それを伝える口に戸を立てることはできないでしょう。

     「それにしても、創立者像の目が防犯カメラになっているというのは、すごい発想だなあ」「フレッシュな感性を持っている生徒は、やっぱり『目のつけどころ』が違いますね・・・」

     結局このように、大人は同じようなオチを思いつくのです。

このページのトップへ