造形芸術科の授業紹介③授業名「素描」
実施学年:造形芸術科1年生
担当教員:造形芸術科 江藤健
造形芸術科の入試科目の一つでもある素描は、創作活動の土台となるような科目です。
上手くなったことを実感しやすい一方で、筋トレに例えられるほどストイックなものです。
1年生の間は、全員が木炭を使って石膏像を描きます。1年生のほとんど全員が木炭を使うのは初めてで、みんな悪戦苦闘しながら取り組んでいます。
今は2枚目の素描に取り組んでいる最中です。1枚目に引き続き、ラボルトと呼ばれる女神像を描きます。パルテノン神殿の彫刻で古代ギリシャが遺した名作です。優れた彫刻を描き古代人の残した美しさを学ぶ…そんな壮大なロマンも感じられたらいいですね。
石膏像の形を正確に捉えること、用紙のちょうどいい位置にちょうどいい大きさで描くこと、この二つを最重要課題とし、みんな真剣に描いています。
写真は、はかり棒と呼んでいる道具を使って、石膏像の比率や角度を測っているところです。
絵描きがしそうなポーズランキングで3番以内に入りそうなほど、見覚えのあるポーズですね。実際にやってみると、腕が震えたり、姿勢が定まらずうまく測ることができません。
慣れないうちは測った結果がずれていることも時折あるので、もどかしさを感じる生徒も多いようです。
感覚だけで描こうとすると形は合わないもので、頭部と目鼻口の比率が合わなかったり、画面からはみ出さないようにしたら後頭部が潰れてしまうなど、思った以上に正しく描けません。はかり棒以外にもいろいろな道具や方法を使って、部分を観察したり全体を俯瞰してみたりしながら、形を合わせていきます。
これからどんどん上手になる1年生の成長をお楽しみに!

